こんにちは。バラ部の竹内です。
バラの冬の手入れといえば冬の剪定があります。
剪定は12月下旬から2月中旬までの間に行いますが、
12月に入ったらまず、葉とツボミを全て摘み取る作業をしましょう。
今回は立川モデルハウスにある、植えて3年のピエール・ド・ロンサールを使ってご案内します。
ピエール・ド・ロンサールは淡いピンクに花びらの先端だけが濃いピンク色になる
ロゼッタ状の大輪の花を咲かせるツルバラです。
今の時期は花をつけていません。
12月に入ってもバラはツボミをつけたり芽を伸ばそうと成長しようとしますが、
この時期にあえて全てのツボミと葉を取り除くのには理由があるんです。
①葉についた病原菌を翌春まで持ち越させない。
②葉を無くすことで枝に日を当てることが出来、
栄養を枝に行きわたらせることができる。
③バラを休眠状態にし、来春に向けての準備を始めさせる。
作業は、枝を折らないように注意しながら、ひたすら葉を摘み取っていくのですが、
一つだけ注意点があります。
※葉の根元にある芽は傷つけないようにしましょう。
冬剪定の時に枝はある程度切り落とされますが、
まだどの枝を残すかわかりませんから、
この段階では、全ての芽を大切に扱いましょう!
葉を完全に摘み取るとこうなりました。
葉を完全に落とすと、
枝の状態がよくわかります。
このまま1~2週間ほど放置しますが、
剪定する時に切る枝と残す枝も見通しを立てやすくなります。
(もし可能でしたら、誘引も解いて枝を地面に這わせるように出来るとよりよいです。
その方が枝により栄養が行きわたるそうです。
モデルハウスで2週間もその状態で保つことは不可能なので、ここではしませんが。。。)
こちらのピエール・ド・ロンサールの場合、
黒くクネクネ曲がった細めの枝がありますが、
こちらは去年以前からある枝で、あまり勢いがありません。
一方、緑色で太く真っ直ぐに伸びているのが今年発生したシュートです。
今年はシュートが、なんと5本も出たんですよ!!
このシュートの枝から来春に沢山の花が咲くことになります。
よって、来年はこのシュートを中心に仕立てていくので、
場合によっては古い樹は今度の剪定で切ってしまうかもしれませんね。。
ツルバラの剪定と誘引のし直しは
枝が固くなる前の12月のうちに行うと良いでしょう。
木立性のバラの剪定は1月に入ってからでも大丈夫ですが、
ツボミと葉の摘み取りは12月のうちに必ず行っておきましょう!!
お庭にツル性と木立性の両方がある場合は
ツルバラから先に行いましょうね!!
バラ部の竹内でした。