2021/3/23
沼津港深海水族館の最大の特徴は生きた化石と呼ばれてる「シーラカンス」が5体も 展示していることだと思います。うち2体は、生冷凍です。
「シーラカンス」は普通の魚のような脊椎骨はなく、背柱は体液が満ちた太い一本の中空の管からなっています。魚の時代と呼ばれる古生代デボン紀にこの仲間から陸上動物が進化したと考えられ、肉質の胸びれと腹びれはそれを物語っています。
「シーラカンス」は、海底150~700m位に住む深海魚で、その生態は謎に包まれている。体長は2m以上、体重は90㎏にまで成長する。「シーラカンス」の寿命は60年程と推定されています。
原始的な容姿を持つ「シーラカンス」は、6500万年前に絶滅したものと考えられていた。しかし、1938年に南アフリカの博物館員がこの魚を発見したことから、奇妙な丸いヒレを持つ魚に世界が注目され、どのように陸上動物に進化したかという論争にひがついた。沼津港深海水族館の「シーラカンス」は南アフリカのコロモ諸島のタンザニアで発見されたものです。
「シーラカンス」は2種類の存在しか知られていない。ひとつは南アフリカのコモロ諸島で発見され、もうひとつはインドネシアのスラウェシ島の沖合で発見された。多くの科学者たちは、「シーラカンス」が、魚から両生類などの四足陸上動物に進化する初期の段階を示していると考えている。
この生きた化石の最も驚くべき特徴は、体から足のように伸びる2対の丸いヒレである。また、大きな獲物に対して口を大きく開けることを可能にする頭部のちょうつがい状の関節。背骨として機能する脊索(せきさく)と呼ばれる油の詰まった官。
絶滅した魚にのみ見ることが出来る厚い鱗。獲物を探知するために使われると思われるセンサーのようなクチバシ状の器官がある事だ。
「シーラカンス」の生息数は明らかではないが、コモロ諸島での研究では明らかではないが、コモロ諸島での研究では1000匹ほどしか存在しないといわれており、この魚は絶滅の危機に瀕していると考えられている。
コモロ諸島の人々は「シーラカンス」を「ゴンペッサ」と呼んでいます。「ゴンペッサ」は食えない魚、使えない魚といわれるほど実際はまずくて、とても食えたものではないと言われるほど本当にまずいらしいです。
しかし、生きた化石と知られるようになったら、「シーラカンス」を釣り上げると高値で買って貰えるということから「幸せを呼ぶ魚」という意味で使われるようになりました。
「シーラカンス」の仲間は26に分類されています。このうち、現在も生きた状態で確認されているのは、深海に潜むラティメリアのみ。川などに住んでいたとされる他の「シーラカンス」は全て絶滅しており、化石のみで見つかっています。
では、どうして深海にとどまった「シーラカンス」はいきのこれたのでしょう?一説によると、3億5千万年の間、ほぼ変わる事のなかった「深海の環境」によるものだと考えられています。
深海生物に「生きた化石」と呼ばれる生物が多いのも、同様の理由でしょう。変わらない環境下で、特異な進化が必要なかったと思われる「ラティメリア」に注目することで、「シーラカンス」はもとより、深海生物の謎が解き明かされると思います。
水深40m~600mまでの深海までの幅広いエリアで魚やイカなどを食べています。食生活は漂いながら近寄るものを食べるタイプです。しばしば「逆立ち」をして海底に動く動物たちを食べるようです。展示されている「シーラカンス」の胃からは、サバの仲間やイカが出てきたみたいです。
「シーラカンス」は「絶滅の恐れのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(ワシントン条約)の第一類に指定されています。